WebRTCとは
WebRTCとは
WebRTC(Web Real-Time Communication)とは、プラグインなどを使用せず、Webブラウザのみでリアルタイムに音声や映像を使ったコミュニケーションを実現するフレームワークです。
2011年にGoogleによって提唱され、W3CとIETFという2つの団体によって標準化が進められてきました。現在ではChrome、FireFox、Opera、Safari、Edgeなどの主要ブラウザで使用可能となっています。
WebRTCの特徴
プラグインやアプリのインストールを行う必要がなく、ブラウザのみでコミュニケーションツールを利用できるため、PCに限らず、スマホやタブレットなどのブラウザが動作するデバイスであれば使用することができます。
また、P2P(peer to peer)というサーバーを介さずに、端末同士が対等の立場でデータを交信する通信を行うため、映像や音声などの容量の大きいデータ通信を非常に高速で行えるという特徴があります。
今後、5G通信などの安定した高速回線が一般化すると、より活用場面が増えて来るともいわれています。
WebRTCのメリット・デメリット
WebRTCのメリット
新たな機材等の導入が不要
WebRTCは既存のインターネット技術を組み合わせて開発された技術のため、パソコンやスマートフォンのWebブラウザさえあれば、手軽に利用することが可能です。
別途のソフトウェア等の導入も不要
新たな機材が不要なのと同様に、新たなソフトウェアも不要です。Google ChromeやAppleのSafari、Mozilla Firefox、Microsoft EdgeなどのWebブラウザだけで動作します。
通信負荷がとても軽い
サーバーを介さないP2P通信を使って映像や音声の交信を行うので、高速で遅延が少なく、リアルタイムに近い円滑なコミュニケーションを行うことができます。
WebRTCのデメリット
大人数での接続の限界
WebRTCのP2P通信ではサーバーを介さないため、接続拠点数が増えすぎると端末に大きな負荷がかかり、接続数の限界が生じてしまいます。
ただし、P2P通信の利点であるリアルタイム配信を損なわないような通信を行うためのSFU(Selective Forwarding Unit)サーバーを用意するなど、近年では接続の限界を超える技術が利用されています。
ビジネス利用における専門的な知識
ビジネスでの利用は、より安定性や確実性を維持する必要が出てくるため、利用用途に合わせたバックエンドの環境構築が必要になると、専門的な知識が必要になる場面が出てきます。
弊社では、文部科学省からの委託研究として始まった2000年から、2005年にその成果を引き継いだ株式会社SOBAプロジェクトとして現在まで活動しており、この専門性を生かしたビジュアルコミュニケーションに関するさまざまなサービスを開発しています。
WebRTCを活用したSOBAフレームワーク・クラウドとは
WebRTCの機能を直感的に実装出来る、ビジュアルコミュニケーションのプラットフォームです。
SOBAフレームワーク・クラウドでは、WebRTCを活用した映像配信パーツや音声通話パーツなど、各種パーツとしてパッケージ化しており、配置するだけでWebRTCの機能を利用できるようになっています。
また、ビジネス利用が可能なようにバックエンドで必要となる各種サーバーをクラウドサービスとしてご提供しています。(これらのサーバーはオンプレミスでの設置も可能です。)
これにより、低コストで早期にビジュアルコミュニケーションツールの構築、運用が可能となっており、SIer企業の方には、開発ツールとして利用できるVideo SDKとしての提供も行っています。
WebRTCの活用例
WebRTCは、その特性を活かし、主にビジュアルコミュニケーションで利用されています。
例えば、ビジネス用途では「オンライン会議」や「オンライン面接」など、また、エンターテイメント用途では「オンライン握手会」、他には「オンラインフィットネス」や「ビデオチャット」などとして、すでに運用実績があります。
株式会社SOBAプロジェクトはWebRTCに対応したWeb会議システムの開発会社です。これまでにさまざまな企業・団体・分野のビジュアルコミュニケーションツールを開発し、SOBAの技術を活用いただいています。